取り前
とりまえ
名詞
標準
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文例 · 用例
いくら人気者だの花形だのといっても、アンはたかがスマトラの原住民俳優ですから、その取り前も知れたものです。
— 岡本綺堂 『マレー俳優の死』 青空文庫
第一、母の面倒を見て手助けとなることが一番の大事な役目であるから、その注文にはまったものが、其所らにあろうとも思えず、また自分の取り前も考え、境遇を考えなどすると、全く配偶者のことなど脳中に置くがものはなかったのであった。
— 家内を貰った頃のはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
自分の田の「役」數よりも多いだけが、彼の取り前となるのである。
— 島木健作 『生活の探求』 青空文庫
ところが、十四郎と喜惣とは、時江の悲嘆には頓着なく、事もあろうに、肉の取り前から争いを始めた。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫
須富田村足田七五三太夫所蔵文書には、「山崎の算所」というのもあり、算所の役務及び取り前のこともみえている。
— 喜田貞吉 『俗法師考』 青空文庫
自然が彼をつくったとき、彼女は彼に強い肉体と満足とを彼の取り前としてあたえ、あらゆる面における尊敬と信頼とをもって彼をささえ、かくして定命七十年を子供のまま生きさせるようにした。
— WALDEN, OR LIFE IN THE WOODS 『森の生活――ウォールデン――』 青空文庫
私はせめて自分の取り前の百両だけでも、御迷惑をおかけした方へ返して上げようと思いましたが、お徳さんはいざという時になって、三百両みんな隠してしまったのです。
— 身投げする女 『銭形平次捕物控』 青空文庫
士官や下士官もそれを統率するめどを失って、やはり自分の取り前を確保することだけで日が終ってしまうのだ。
— 梅崎春生 『赤い駱駝』 青空文庫
作例 · 標準
兄弟でケーキを分ける際、兄が自分の取り前を少しだけ弟に譲ってあげた。
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共同経営をしている店から、今月分の取り前を現金で受け取った。
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「これが君の取り前だ」と言って、約束していた報酬の封筒を差し出した。
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