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あり合わせ

ありあわせ
名詞-の形容詞名詞
1
標準
on hand
文例 · 用例
それを見ると、お絹は嚇とのぼせて、悪女が更に鬼女のようになって、そこの台所にあり合わせた出刃庖丁をとって、孤芳を殺そうとして暴れ込んだので、孤芳はおどろいて庭へ飛び降りる。
正雪の絵馬 半七捕物帳 青空文庫
そんな時にはただいちずに腹痛を口実にして、一人になって、腹立ち紛れにあり合わせたものを取って床の上にほうったりした。
有島武郎 或る女 青空文庫
そう思うとあり合わせるものを取って打ちこわすか、つかんで引き裂きたいような衝動がわけもなく嵩じて来るのだった。
有島武郎 或る女 青空文庫
ことさらにあざやかに紅いその口びる……この口びるが昨夜は……眩暈がするほど一度に押し寄せて来た憤怒と嫉妬とのために、葉子は危うくその場にあり合わせたものにかみつこうとしたが、からくそれをささえると、もう熱い涙が目をこがすように痛めて流れ出した。
有島武郎 或る女 青空文庫
お相伴させていただければしあわせに存じます」 活発にいうと、おくする色もなくちゃぶ台についたものでしたから、右門は当然のごとくにあり合わせの精進物だけをそちらへ分けてやりました。
耳のない浪人 右門捕物帖 青空文庫
私のような病人は、ついに一度もあの醜い戦闘帽というものを持たずにすんだが、たまに外出するとき、普通のあり合わせの帽子をかぶつて出ると、たちまち国賊を見つけたような憎悪の眼を光らせたのは、だれでもない、親愛なる同胞諸君であつたことを私は忘れない。
伊丹万作 戦争責任者の問題 青空文庫
そうしてあり合わせの魚や山の幸をさし出して心からもてなした。
上村松園 棲霞軒雑記 青空文庫
「わしが、あり合わせの衣をかけて、寝かせて来た。
芥川龍之介 偸盗 青空文庫
作例 · 標準
あり合わせの材料で夕食を作った。
あり合わせの服装で出かけた。
あり合わせの道具でなんとかした。
金銭的に厳しいのであり合わせで生活している。