腐葉
ふよう
名詞
標準
文例 · 用例
復一はようやくそこの腐葉土のぬかるみで、危く踏み止まった。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
腐葉土の醗酵した匂いが眼にか鼻にか判らない幽かな刺戟で浸みると、濁酒のような親しげな虚無的な陶酔をほんのり与えた。
— 岡本かの子 『唇草』 青空文庫
その上を腐葉が蔽うている。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
と、忍びやかに腐葉を踏み、近寄って来る足音がした。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
連れてドッタリ斃れた敵、ドクドクドクドクと流れる血、下は腐葉だ、滲み込んでしまった。
— 国枝史郎 『神秘昆虫館』 青空文庫
腐木腐葉で地面が蔽われ、踏む足ごとにズボズボとはいる。
— 国枝史郎 『任侠二刀流』 青空文庫
(前略)あゝ腐葉土のない土に種まく日本の女詩人よ自分自身が腐葉土になるしかない女詩人よなれよ立派な腐葉土に。
— ――竹内てるよ氏と永瀬清子氏の詩集―― 『『静かなる愛』と『諸国の天女』』 青空文庫
天語に習合せられる為には、つみ捨てられた国語の辞の葉の腐葉が、可なりにあつたはずである。
— 異郷意識の起伏 『妣が国へ・常世へ』 青空文庫