総仕舞い
そうじまい
名詞
標準
文例 · 用例
いつもでしたら家中総出で、お迎えするんでございますが、何しろ今晩は馬大尽様が、そのお山さんを相方にして、しかも家を総仕舞いにして、誰もあげるなと有仰って……」 その時林蔵が声をかけた。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
猪之松はあの晩お山の頼みで、総仕舞いをしてやったばかりなのであった。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
四十七人のしている程度の心構えを、清水一学も疾くから身の裡にかためて、(――ここを退いておれの武士道はない) と絶対的な立場に立ち、大小の二剣を抜き払って、主人に対する忠誠――自分に対する潔白――侍一代の総仕舞いを、この雪の中と決めてかかっているのである。
— 吉川英治 『新編忠臣蔵』 青空文庫
「店ぐるみ総じまいにして、一箇々々袋へ入れたって、もう片が附く時分じゃないか。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
そして又私の考へるすべてのことが、いはば一生の総じまいといふ慌ただしさで、露店の品物を片付ける縁日商人と同じやうに、あと片付けをするほかには何の余念も浮かないやうな状態なのだ。
— ――夢と知性―― 『吹雪物語』 青空文庫