轢音
轢音
名詞
標準
文例 · 用例
大正池の畔に出て草臥れを休めてゐると池の中から絶えずガラ/\/\何かの機械の歯車の轢音らしいものが聞こえて来る。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
大正池の畔に出て草臥れを休めていると池の中から絶えずガラガラガラ何かの機械の歯車の轢音らしいものが聞こえて来る。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
役所でも会社でも言わば一つのオーケストラのようなものであってみれば、そのメンバーが堅い手首でめいめい勝手にはげしい轢音を放散しては困るであろうと思われる。
— 寺田寅彦 『「手首」の問題』 青空文庫
先年|小田原の浜べで大波の日にヘルムホルツの共鳴器を耳に当て波音の分析を試みたことがあったが、かなりピッチの高い共鳴器で聞くとチリチリチリといったように一秒間に十回二十回ぐらいの割合で断続する轢音が聞こえる、それがいくらかこの蝗群の羽音に似通っているのである。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
すなわち、浜べで無数の砂利が相打ち相きしるように無数の蝗の羽根が轢音を発している、その集団的効果があのように聞こえるのではないかと思われる。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
そういえば丸鋸で材木をひく時にもこれに似た不規則な轢音の急速な断続があるのである。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
それで取っ手を回すと同じリズムでキュル/\/\と一種特別な轢音を立てるのであった。
— 寺田寅彦 『糸車』 青空文庫
あのたまらなくハッキリした轢音が……。
— 海野十三 『赤外線男』 青空文庫