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下足番

げそくばん
名詞
1
標準
doorman in charge of footwear
文例 · 用例
出口へ出るとそこでは下足番の婆さんがただ一人落ち散らばった履物の整理をしているのを見付けて、預けた蝙蝠傘を出してもらって館の裏手の集団の中からT画伯を捜しあてた。
寺田寅彦 震災日記より 青空文庫
「ステッキはコチラデスヨー」などという極めてプロレタリアンな声が、労働階級の細君ででもあるらしい下足番の口から響いて来る。
寺田寅彦 帝展を見ざるの記 青空文庫
そのほか駅の構内で怒鳴りまわる貨物仲仕の声、魚市場の問屋のセリ声、物売の声、下足番の声、又は狂い飛ぶ火花と、轟々たる機械の大噪音の中に、一糸を乱さず、職工を叱※する錆びた声……なぞの中には、松籟、濤韻と対比すべき或るものを含んでいることを、よく気付かせられる。
夢野久作 「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能 青空文庫
並んで出たのは、玄関下足番の好男子で、近頃夢中になっているから思いついた、頭から顔一面、厚紙を貼って、胡粉で潰した、不断女の子を悩ませる罪滅しに、真赤に塗った顔なりに、すなわちハアトの一である。
泉鏡花 怨霊借用 青空文庫
僕は土足のままとまで行かなくても、せめて下足番から下駄を……と言われた時、いや僕ははじめからはだしでして……と言えるような作品を書きたいと思う。
織田作之助 土足のままの文学 青空文庫
日本には下足番みたいなコセコセした批評家が多すぎるよ」 そこでまた新しい煙草に火をつけて、「――だから、僕アこんどの小説でもだね……」 と、ちらりと机の上の原稿用紙を見た。
織田作之助 それでも私は行く 青空文庫
「――土足のまま部屋の中へはいって行ってやろうと思ってるんだ、いや、土足のままなんておこがましいが、まア、たとえばだよ、下足番が履物を……と言うと、冗談言うない、僕アはじめからはだしだよって返事するような小説にしたいよ。
織田作之助 それでも私は行く 青空文庫
「さア何がいいかなア……」 小田は鼻の頭を撫ぜながら考えていたが、急にニヤニヤ笑いながら、鶴雄の前に坐ると、「――君、賭けというやつは大きい方がいいね、五円や十円を賭けるのは、下足番共か太陽先生のする賭けだ。
織田作之助 それでも私は行く 青空文庫
作例 · 標準
昔の芝居小屋には下足番がいて、客から預かった履物を番号順に管理する職人芸を見せていた。
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彼は格式高い旅館で長年下足番を務めており、客の靴を見ただけでその人の性格や職業がわかると言う。
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ドラマの撮影現場で、下足番の役を演じる俳優が客の草履を放り投げて並べるシーンの練習をしていた。
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