諾々
だくだく
形容詞-たる副詞-と
標準
obedient
文例 · 用例
そうかと思うと、それほどけばけばしく女性尊重を放送しないフランス人が、家庭は全く主婦の女王の傘下に従順に温まって易々諾々である。
— 岡本かの子 『女性崇拝』 青空文庫
次いで私達は街に出て、印度の花、欧風化された女の嬌態、近世のパーシ女に袖を引かれて茶店に出入するのですが、私達日本の男子で印度のフラッパ女に靴の紐など結ぶように命令されて、諾々としているような非国民は一人だっていないのです。
— 吉行エイスケ 『孟買挿話』 青空文庫
綾子はこれを見て見ぬふり、黙許して咎めざれば、召使のものは為術なく、お丹の命令に唯々諾々。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
伝三郎は三亀雄のたんげいすべからざる蓄財振りを畏敬していたので、諾々として利子を払ったが、その利子のことで伝三郎の家庭で一寸したいざこざが起ったことがある。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
とにかく入院しなければならぬ、あとは自分たちにまかせなさい、とヒラメも、しんみりした口調で、(それは慈悲深いとでも形容したいほど、もの静かな口調でした)自分にすすめ、自分は意志も判断も何も無い者の如く、ただメソメソ泣きながら唯々諾々と二人の言いつけに従うのでした。
— 太宰治 『人間失格』 青空文庫
私があまりに唯々諾々と従ったら、周さんは敏感に察したらしく、声を挙げて笑い、「しかし、あさってからは学校へ出て、僕と一緒に講義のノオトをとりましょう。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
「更に問わむ、太宰もまた泣いて原稿を買って下さい、とたのみ、チエホフも扉の敷居すりへって了うまで、売り込みの足をはこんだ、ゴリキイはレニンに全く牛耳られて易々諾々のふうがあった、プルウストのかの出版屋への三拝九拝の手紙、これをこそ、きみ、リアルというか。
— 太宰治 『HUMAN LOST』 青空文庫
最初の中は多少は、自分自身の立場も、発揮したいような傾向も見えたが、しかし今はもうとても歯がたたないと観念して、ただホームズの為すままに、唯々諾々として、後からついて来るだけのことになってしまった。
— コナン・ドイル 『暗号舞踏人の謎』 青空文庫
作例 · 標準
彼は上司の命令に諾々と従うだけで、自分の意見を全く言わない。
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周囲の顔色を伺い、諾々として現状を受け入れている彼に苛立ちを感じる。
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独裁者の前では、誰もが諾々と首を縦に振るしかなかった。
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