地色
じいろ
名詞
標準
ground (color, colour)
文例 · 用例
ざくろの花のような色の赤貝の身だの、二本の銀色の地色に竪縞のあるさよりだのに、子供は馴染むようになった。
— 岡本かの子 『鮨』 青空文庫
椰子の木の森の中を縫う紅殻色の大道に馬車を走らせた時の名状のできない心持ちだけは今でもありあり胸に浮かんで来るが、細かい記憶は夢のように薄れて、ただ緑と赭の地色の上に染め出された更紗模様のように混雑してしまっている。
— 寺田寅彦 『病室の花』 青空文庫
十四 「黒鯨亭」 エミール・ヤニングス主演のこの映画は、はじめからおしまいまで、この主役者の濃厚な個性でおおい尽くされた地色の上に適当な色合いを見計らった脇役の模様を置いた壁掛けのようなものである。
— 寺田寅彦 『映画雑感(4)』 青空文庫
光の綾を織り出した星々の地色は、底光りのする大空の紺青だった。
— 有島武郎 『フランセスの顔』 青空文庫
して今日は、母親が奉公先で病ついたといふとで、取る物も取りあえず久しぶりで東京に出て來たとのことであツたが、然ういふ自身も、世帯の瘻か、それとも病氣か、頭髪は地色の見えるまで薄くなり、顔も蒼ざめて、腫物の痕の見えた首筋には絹のハンケチを巻付けてゐた。
— 三島霜川 『昔の女』 青空文庫
背中は濃く、腹部に向うに従って、うすくなっている、その黄色の地色を、鮮かに染抜いて流れる黒の縞。
— 中島敦 『虎狩』 青空文庫
」と顔の筋を動かして、眉をしかめ、目を※ると、この地色の無い若い者は、思わず手に持った箱を、ばったり下に置く。
— 泉鏡花 『註文帳』 青空文庫
一|厘錢は黄銅の地色がぴか/\と光るまで摩擦されてあつた。
— 長塚節 『土』 青空文庫
作例 · 標準
この着物の地色は落ち着いた藍色で、上品な印象だ。
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壁紙の地色に合わせて、カーテンを選んだ。
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絵の具を混ぜてみたが、なかなか理想の地色が出ない。
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