槍鉄
やりてつ
名詞
標準
文例 · 用例
……槍鉄砲を持ち歩くに至っては、内乱の萠と云ってもよい。
— 国枝史郎 『十二神貝十郎手柄話』 青空文庫
「最近浪人取り締まりについて、もっと徹底した触書を出そうとこう思っているのだよ」「…………」「近来彼奴ら党を組み、槍鉄砲など携えて、横行いたすということじゃから『槍鉄砲等携帯者は勿論、長脇差を帯または所持致し歩行候者共は、悪事の有無、無宿、有宿之差別無く、死罪其の外重科に行う可し』とな。
— 国枝史郎 『血煙天明陣』 青空文庫
追いかけた主水主従が、棄てて行った槍鉄砲などを、二股山で拾って引き返しただけで、討手の役は、その後立ち消えとなってしまった。
— 長谷川伸 『討たせてやらぬ敵討』 青空文庫
人各※の装いばかりでなく、馬にすら飾り、槍鉄砲も拭き磨いて、威容の備えのほかに、一種の「美」を加えていた。
— 第五分冊 『新書太閤記』 青空文庫
漠々、立ちこめる硝煙の霽れるを待たず、次には、間髪をいれず、鉄槍鉄甲の武者が敵へ向って、その下を掻いくぐっていた。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
ゆうべは―― 甲の忍び緒をしめ、鉄槍鉄砲を草むらに匍わせて、秀吉の生命を道にうかがった猛者どもも、きょうは烏帽子して、素襖、小素襖、天正裃などを美しく着つらね、弓は袋に、槍|薙刀も鞘に、何くわぬ行装のもとに蜿蜒と城へさしてゆく。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
「惟任退治記」にも、 羽柴小一郎、警固ノ大将トシテ、大徳寺ヨリ千五百軒ノ間、侍三万バカリ、道ノ左右ヲ護リ、弓|箙、槍鉄砲ヲ立テ、葬礼ノ場ニハ秀吉分国ノ徒党ハ云フニ及バズ、諸侍、悉ク馳セ集リ、見物ノ輩、貴賤|雲霞ノ如シ―― と、叙し、輿の轅は輝政と秀勝。
— 第八分冊 『新書太閤記』 青空文庫
できるだけ軽装がよく、腰兵糧なども、多分には持つな」 馬にも水飼い、槍鉄砲の調べなどもすます間に、勝入の注意は、細かに行きわたった。
— 第十分冊 『新書太閤記』 青空文庫