現住
げんじゅう
名詞
標準
文例 · 用例
或は東京に或は横浜に流浪三年半二十七歳と云う春、漸く現住所に独立生活の端緒を開き得た。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
また同じ人の名が色々な住所と結合してぱらぱらに散在しているので、どれが現住所であるか、当人でさえ時々間違えることがありそうである。
— 寺田寅彦 『年賀状』 青空文庫
(昭五・一・二〇) 現住所 麻布區新龍土町一二
— 南部修太郎 『自分のこと』 青空文庫
」「職業、官吏、位階十八等官、年齢、本籍、現住、この通りかね。
— 宮沢賢治 『ポラーノの広場』 青空文庫
現住所を起動機能付きで記録する「Save location といったメニューを用意しておかなかったのは、ネットスケープの盲点だな」と祝田さんは考えた。
— 富田倫生 『パソコン創世記』 青空文庫
頭蓋骨を明けてみて落語の「ら」の字が大脳皮質に染み込んでいなければ、どんな口振りで何を喋ろうが、現住所をどこにおいていようが、そいつが田舎者であることに間違いはない。
— 富田倫生 『青空のリスタート』 青空文庫
とにかく、その構築者が現住民族とは何の關係も無いものだといふことだけは通説となつてゐるやうだ。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫
此の石壘に就いては何等まとまつた傳説が無い上に、現住民族は石造建築について何等の興味も知識も持たぬのだし、又之等巨大な岩石を何處よりか(此の島に斯ういふ石は無い)海上遠く持ち運ぶなどといふ技術は、彼等よりも遙かに比較を絶して高級な文明を有つ人種でなければ不可能だからである。
— ――ミクロネシヤ巡島記抄―― 『環礁』 青空文庫