笑い合う
わらいあう
動詞
標準
文例 · 用例
かえって、それを機会に、あの人たちに僕の日頃の無礼を素直に詫びて釈然と笑い合う事が出来るようになるかも知れない。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
でも、私は、それだけでも夫に甘えて、話をして笑い合う事が出来たのがうれしく、胸のしこりも、少し溶けたような気持で、その夜は、久しぶりに朝まで寝ぐるしい思いをせずにとろとろと眠れました。
— 太宰治 『おさん』 青空文庫
泣き合い笑い合うこともあった侍従がいなくなってからは、夜の塵のかかった帳台の中でただ一人寂しい思いをして寝た。
— 蓬生 『源氏物語』 青空文庫
傍若無人に何か柿江と笑い合う声がしたと思うと、野心家西山と空想家柿江とはもつれあってもう往来に出ているらしかった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
そこの闇がりで水を飲む柄杓の音がカラカラと聞こえたが、やがて又今度は音も立てずにヒッソリと渡殿を引返して、何やドッと笑い合う賭博連中のどよめきを他所に、本堂の外廊下の暗に消え込んで行ったと思うと、不思議なるかな。
— 夢野久作 『名娼満月』 青空文庫
後の方では皆がきききと笑い合う声が聞える。
— 金史良 『天馬』 青空文庫
しかし、旧来そう云われる標準は、常識のどこに根拠をおいているかと考えると、自信がなくてと不安がっている若いひとも、時には互にくすりと眼くばせし合って、私これでなかなか信用があるのよ、と笑い合う経験はもっている。
— ――そこにある判断と責任の姿―― 『女の歴史』 青空文庫
通いの娘たちは、またおぎんさんの「わしンとこの子」がはじまったと目まぜして、クスクス笑い合うのだった。
— 矢田津世子 『鴻ノ巣女房』 青空文庫