更紗
サラサ
名詞
標準
chintz
文例 · 用例
片町に更紗染めるや春の風 町の片側に紺屋があって、店先の往来で現に更紗を染めているという句であるが、印象としては、既に染めた更紗を、乾燥のために往来へ張り出していると解すべきであろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
赤や青やの派手な色をした更紗が、春風の中に艶かしく吹かれているこの情景の背後には、如何にも蕪村らしい抒情詩があり、春の日の若い悩みを感ずるところの、ロマネスクの詩情が溢れている。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
妻は枕元の火鉢の傍で縫いかけの子供の春着を膝へのせたまま、向うの唐紙の更紗模様をボンヤリ見詰めて何か考えていたが、思い出したように、針を動かし始める。
— 寺田寅彦 『枯菊の影』 青空文庫
農婦の派手な色の頬冠りをした恰好がポーランドあたりで見かけたスラヴ女の更紗の頬冠りを想い出させる。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
その頃ミカン箱の空箱を集めて、手製の本棚を造つて居たが、どこかで赤い露西亞更紗の古布を買つて、その本棚のカーテンにした。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
彼の顔は光沢のない更紗のように曇っていた。
— 吉行エイスケ 『地図に出てくる男女』 青空文庫
それに、月末だつてもう近いんだし、何もそんなあつてもなくつてもいい壁掛なんかを今お買ひになることないぢやありませんか」「分らないなア、仕事に使ふんだつて‥‥」「よして頂戴、そんな逃げ口上は‥‥」 と、妻は強く夫の詞を遮りながら、眼の前の更紗模樣に侮蔑的な視線を投げた。
— 南部修太郎 『畫家とセリセリス』 青空文庫
が、外國人にしては小柄な體を肩越しにぢつと見詰めながら、その着てゐる上着のひつつこい更紗模樣にふと氣が付くと、私はそれがロシヤの婦人に違ひない事を刹那に感じた。
— 南部修太郎 『ハルピンの一夜』 青空文庫
作例 · 標準
インド更紗の美しい模様に魅せられて、店で立ち止まってしまった。
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彼女は更紗柄のワンピースをとても上品に着こなしていた。
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アンティークショップで、珍しい更紗の布を見つけた。
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