彫心鏤骨
ちょうしんるこつ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
laborious work
文例 · 用例
あの葛飾にゐた頃にしろ、私は字を削り句を削り、一念に彫心鏤骨の極を尽した、が、了ひには、思ひつめた「白金の唖」のやうになつて、ただ燦々とした涙ばかりが頬を伝うた。
— 北原白秋 『雀の卵』 青空文庫
近代の仏詩は高踏派の名篇に於て発展の極に達し、彫心鏤骨の技巧実に燦爛の美を恣にす、今ここに一転機を生ぜずむばあらざるなり。
— 上田敏訳詩集 『海潮音』 青空文庫
近代の佛詩は高踏派の名篇に於て發展の極に達し、彫心鏤骨の技巧實に燦爛の美を恣にす、今茲に一轉機を生ぜずむばあらざるなり。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
一茶の作品は極めて無造作に投げ出したようであるが、その底に潜んでいる苦労は恐らく作家でなければ味読することが出来まい(勿論、芭蕉ほど彫心鏤骨ではないが)。
— 種田山頭火 『片隅の幸福』 青空文庫
紅葉は『七生文章に盡さん』と其後臨終の際に曰つた通り、彫心鏤骨の文章を書いたのは尊い。
— 土井晩翠 『新詩發生時代の思ひ出』 青空文庫
芸事に対してあえて芸術とはいわない――俺だけが彫心鏤骨の苦心をしていると自惚れる人間は、私だけが熱烈なる恋をしていると思い込む芸者と、あまり大した違いのない低能である。
— 平次身の上話 『随筆銭形平次』 青空文庫
あえて芸術とはいわないが、一つの芸を仕上げるのに、おれだけが、彫心鏤骨の苦心をしているとうぬぼれるのは、自分だけが熱烈な恋愛をしていると思いこむのと同様な低能である。
— 野村胡堂 『胡堂百話』 青空文庫
彫心鏤骨は『新古今集』の歌にふさわしい言葉である。
— 風巻景次郎 『中世の文学伝統』 青空文庫
作例 · 標準
彼は彫心鏤骨の作業を厭わず、芸術作品を完成させた。
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その建築物は、彫心鏤骨な細工が施されており、見る者を圧倒する。
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彫心鏤骨を重ねた努力が、ついに実を結んだ。
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