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心掛かり

こころがかり
名詞
1
標準
文例 · 用例
或る人之を見て、相好円満の地蔵尊を与へしに尼は、却て之を喜ばず、仏尊は執心掛かりて、修業の妨げとなれば、他の物数奇の人に与へ給へとて、享けざりしといふ。
牧野信一 極夜の記 青空文庫
これが何より心掛かりと、拙者にむかって掻き口説きましたれば、はなはだ憐れにも気の毒にも思い、拙者金三郎の身代わりとなり、名鶯取り逃がしの罪を負い、殿より永の暇を賜わり、さてこそ浪人致したのでござるよ」「お聞き致せばお気の毒。
国枝史郎 村井長庵記名の傘 青空文庫
処で、今日まで唯研を経営して来るのに、直接心掛かりになったものは何だろうか。
戸坂潤 『唯研ニュース』 青空文庫
かく心が落ち着くとともに、唯一の心掛かりであるコゼットのことがまた頭に浮かんできた。
LES MISERABLES レ・ミゼラブル 青空文庫
」「さあ、母様のことも大抵いい出しはなさらないし、他に、別に、こうといって、お心懸りもおあんなさらないようですがね、ただね、始終心配していらっしゃるのは、新さん、あなたの事ですよ。
泉鏡花 誓之巻 青空文庫
」 と呼びかけられ、ぱッちりとした目を※って、豊な頬を傾けたが、くっきりとした眉のあたり、心懸りのない風情。
泉鏡花 わか紫 青空文庫
お顏の色も心懸り、お心の中も疑はしい。
ROMEO AND JULIET ロミオとヂュリエット 青空文庫
(葉ちゃんは……) 黒吉は、先ずそれが心懸りだったので、ぐっと頸を廻して隣りを確めようとした。
蘭郁二郎 夢鬼 青空文庫