上無
かみむ
名詞
標準
(in Japan) 12th note of the ancient chromatic scale (approx. C sharp)
文例 · 用例
この前提が実用上無謀ならざる事は数回同じ実験を繰返す時は自ずから明らかなるべきも、とにかくここに予言者と被予言者との期待に一種の齟齬あるを認め得べし。
— 寺田寅彦 『自然現象の予報』 青空文庫
謝る、謝る」 ダラシない事此の上無い。
— 山中貞雄 『右門捕物帖 三十番手柄 帯解け仏法』 青空文庫
単に余儀なくされたばかりでなく、それにたよることを最上無二の方法であるとさえ信じていた。
— 有島武郎 『宣言一つ』 青空文庫
ただ野田山の墳墓を掃いて、母上と呼びながら土に縋りて泣き伏すをば、此上無き娯楽として、お通は日課の如く参詣せり。
— 泉鏡花 『妖僧記』 青空文庫
其上無経験な余は如何にペリカンを取り扱うべきかを解しなかった。
— 夏目漱石 『余と万年筆』 青空文庫
そこで今の人が好んで微物凡物、云うに足らぬようなもの、下らぬものの上無しというものを談話の材料にしたり、研究の対象にするのも、まことにおもしろい。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
あの蟇くらい、極度の怖れ、極度の憤り、極度の悲しみに生をはっきり味わって、他の凡庸な蛙の夢にも知らない最上無上の緊張感のうちに混沌に入る幸福な虫もまた少ないと思うのだ。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
他の関係筋ではかの女と精神肉体ともに悉く交渉を打切られてしまったわたしは、ただ親切という管に於て、たゞかの女の最上無上の幸福に努力するということだけに於て、わたしの肺臓は満腔の力を吹き込むのを許されるのだった。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
雅楽の講義で、十二律の一つである「上無」の音の取り方を教わった。
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「上無は西洋音楽でいうところの嬰ハ音に近いんですよ」と講師が説明する。
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篳篥の指穴を半分だけ開けて、微妙なニュアンスの上無を響かせる。
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