所員
しょいん
名詞
標準
文例 · 用例
ある研究所の廊下に所員の姓名を記した木の札が掛け並べてある。
— 寺田寅彦 『雑記帳より(2)』 青空文庫
(昭和九年八月、渋柿)曙町より(二十一) 昭和九年八月十五日は浅間山火山観測所の創立記念日で、東京の大学地震研究所員数名が峯の茶屋の観測所に集合して附近の見学をした。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
関東震災のおかげで大学に地震研究所が設立されると同時に自分は学部との縁を切って研究所員に転じ、しばらくの間は工学部のある教室のバラックの仮事務所に出入りしていて、研究所の本建築が出来上がると同時にその方に引越した。
— 寺田寅彦 『埋もれた漱石伝記資料』 青空文庫
孵化場の所員に指揮されてアイヌたちが今夜も夜通し作業をやっているのに違いない。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
結局一年と一学期辛抱した後、このほど思い切って、好きなヴァイオリンの試験を受けて、新音楽協会の練習所員となった。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
室には所員が七八人詰めてゐたが、いづれも心配さうに両手を合はせて、てんでに口の中でお経や讃美歌の文句を唱へてゐた。
— 大正八(一九一九)年 『茶話』 青空文庫
」所員の一人が坊主頭を竦めながら言つた。
— 大正八(一九一九)年 『茶話』 青空文庫
両隣りとソックリの貸事務所になっている北向きの二間半|間口で、表に「H株式取引所員……※善……児島良平……電話四四〇三番」と彫り込んだ緑青だらけの真鍮看板を掛けて、入口の硝子扉にも同じ文句を剥げチョロケた金箔で貼り出していた。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫