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草入り

くさいり
名詞
1
標準
文例 · 用例
鹽山の奧から掘り出して來るので、白水晶、黒水晶、むらさき水晶、草入り水晶などの置き物や印材がある。
發展 泡鳴五部作 青空文庫
草入りのうちには、大抵、小さい薄の穗のやうなのが這入つてゐるのだが、「これ買うてお呉れ」と、お鳥が義雄に出した印材には何百年か以前の水が包まれてゐて、位置を換へる毎に、その水があツちへころりこツちへころり、動くのである。
發展 泡鳴五部作 青空文庫
昔からある甲州産の水晶と云うものは、透明の中にも、全体にほんのりとした曇りがあって、もっと重々しい感じがするし、草入り水晶などと云って、奥の方に不透明な固形物の混入しているのを、寧ろわれ/\は喜ぶのである。
谷崎潤一郎 陰翳礼讃 青空文庫
皮製で財布のような恰好をした煙草入れに真鍮の鉈豆煙管を買ってもらって得意になっていた。
寺田寅彦 喫煙四十年 青空文庫
それからまた胴乱と云って桐の木を刳り抜いて印籠形にした煙草入れを竹の煙管筒にぶら下げたのを腰に差すことが学生間に流行っていて、喧嘩好きの海南健児の中にはそれを一つの攻防の武器と心得ていたのもあったらしい。
寺田寅彦 喫煙四十年 青空文庫
時もよし、ござんなれと待つほどもなく、先づお土産の大甲藺製の卷煙草入を頂戴し、臺灣の話もそこそこにして早速一番、ところがこれが意外の大亂戰となつてしまつた。
南部修太郎 日曜日から日曜日まで 青空文庫
さて、お初にお目に懸りまする、いかがでごわりまするか、ますます御翻訳で、とさぞ食うに困って切々稼ぐだろう、と謂わないばかりな言を、けろりとして世辞に云って、衣兜から御殿持の煙草入、薄色の鉄の派手な塩瀬に、鉄扇かずらの浮織のある、近頃行わるる洋服持。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
それお株がはじまった、と見ると、女房はがちがちがちと在りたけの身上へ錠をおろして、鍵を昼夜帯へ突込んで、当分商売はさせません、と仕事に出る、 トかますの煙草入に湯銭も無い。
泉鏡花 婦系図 青空文庫