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名詞
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標準
文例 · 用例
ああ秋ふかみなめいしにこほろぎ鳴きええてるは玻をやぶれど再會のくちづけかたく凍りてふんすゐはみ空のすみにかすかなり。
萩原朔太郎 純情小曲集 青空文庫
月光と海月月光の中を泳ぎいでむらがるくらげを捉へんとす手はからだをはなれてのびゆきしきりに遠きにさしのべらるもぐさにまつはり月光の水にひたりてわが身は玻のたぐひとなりはてしかつめたくして透きとほるもの流れてやまざるにたましひは凍えんとしふかみにしづみ溺るるごとくなりて祈りあぐ。
萩原朔太郎 純情小曲集 青空文庫
地下の薄暗い岩の影で、青ざめた玻天井の光線が、いつも悲しげに漂つてゐた。
萩原朔太郎 宿命 青空文庫
反対にそうした蛮地に住んでいる土人は、近代文明の不思議な機械や、魔術のような大都会や、玻宮の窓に映る不夜城の美観を眺めて、この上もなく詩的なものに思うであろう。
萩原朔太郎 詩の原理 青空文庫
私の机上には、有り合せの玻瓶に、菜の花が投げ込んである、これは弟に捜させて、採って来たものである、天鵞絨のように、手障りの柔らかな青い葉が、互い違いになって、柱のような茎を取りまいて居る、此柱の頭から、莟みが花傘なりに簇がって、蛹虫の甲羅のように、小さく青く円くなっている。
小島烏水 菜の花 青空文庫
雲消えて皹も亦拭ひ去らる、山色何の瑠ぞ、只だ赭丹赭黄なる熔岩の、奇醜大塊を、至つて無器用に束ねて嶄立せるのみ、その肩を怒らし胸を張れるを見て、淑美なる女性的崇高を知らず。
――明治三十六年八月七日御殿場口にて観察―― 霧の不二、月の不二 青空文庫
水の面には、生の動揺といった象が見えている中に、これはまた青嵐も吹かば吹け、碧瑠のさざれ石の間に介まって、黙んまりとした|死の静粛!
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
色の松虫草と、大原の水分を一杯に吸い込んで、ふくらんだような桔梗のつぼみからは、秋が立ち初めている。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫