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蓬髪

ほうはつ
名詞
1
標準
unkempt hair
文例 · 用例
ごんごん胡麻は老婆の蓬髪のようになってしまい、霜に美しく灼けた桜の最後の葉がなくなり、欅が風にかさかさ身を震わすごとに隠れていた風景の部分が現われて来た。
梶井基次郎 冬の日 青空文庫
言葉どおりにぼろぼろの着物をきて、頬かぶりをした手ぬぐいの穴から一束の蓬髪が飛び出していたように思う。
寺田寅彦 蒸発皿 青空文庫
そんなことを考えながら、T君の山男のような蓬髪としわくちゃによごれやつれた開襟シャツの勇ましいいで立ちを、スマートな近代的ハイカーの颯爽たる風姿と思い比べているうちに、いつか快い眠りに落ちて行ったことであった。
寺田寅彦 小浅間 青空文庫
」 呼びかけた一羽の烏は、無帽|蓬髪の、ジャンパー姿で、痩せて背の高い青年である。
太宰治 渡り鳥 青空文庫
」 青年は蓬髪を掻き上げて笑い、「まあ、一介のデリッタンティとでも、……」「何かご用ですか?
太宰治 渡り鳥 青空文庫
」 無帽|蓬髪、ジャンパー姿の痩せた青年は、水鳥の如くぱっと飛び立つ。
太宰治 渡り鳥 青空文庫
窓から見える塀の金鎖草の蔓の一むらの茂みが初夏の夕暮の空に蓬髪のように乱れ、その暗い陰の隙から、さっき茶を呑んだ隣のベッシェール夫人の庭の黄ろい草が下方に小さく覗かれる。
岡本かの子 巴里祭 青空文庫
高等学校のころには、頬に喧嘩の傷跡があり、蓬髪垢面、ぼろぼろの洋服を着て、乱酔放吟して大道を濶歩すれば、その男は英雄であり、the Almighty であり、成功者でさえあった。
太宰治 春の盗賊 青空文庫
作例 · 標準
長い浪人生活の末、鏡に映った自分の蓬髪を見て、彼は思わず溜息をついた。
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その老学者は、蓬髪を振り乱しながら熱心に古文書の解釈を語り続けた。
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徹夜明けの彼女は、蓬髪を気にする余裕もなく、慌てて職場へと向かった。
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