秋明
しゅうめい
名詞
標準
文例 · 用例
粟津より石山寺に入る路の白き月夜となりにけるかな 瀬田川に沿ひ少しく彎曲した気持のいい遊歩道を仲秋明月の下逍遥する純な混り気のない心持が其の儘再現されてゐる。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
秋には自然生の秋明菊が咲く。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
それはさうと、ぼくは恐らく岸田の日本画を一番沢山に見るだらうと思ふけれども、最近に見たのは、気まゝに切つた形の、紙本の、九画連作のもので、乙丑九月三日仲秋明月の夜於天下茶屋瓢々亭劉生酔筆と題する「ばけものづくし」であつた。
— 木村荘八 『岸田劉生の日本画』 青空文庫
中秋明月の夜が来た。
— 蒲松齢 『阿英』 青空文庫
計画案に出てくる小川秋明博士の主宰する右翼団体の者が投爆担当と決定したのだ。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
「小川秋明が担ぎ出したのだろうが」 慷堂は火鉢に炭をつぎながら、「わしのことを小川秋明は社会主義かぶれしておると言っとるが、夫子自身、無産党の連中を利用して、大衆を踊らせようとしている。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
慷堂の言う通り、笛吹けどもの感が深く、小川秋明の一万人動員案はあやしくなってきた。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫
一方、当の上級将校たちは、すでにわが事成れりとばかりに、小川秋明も加えて料亭で長夜の宴を張っていた。
— 高見順 『いやな感じ』 青空文庫