驚風
きょうふう
名詞
標準
文例 · 用例
なにしろ正編続編をあわせて三十四巻、一千十六種の説話を蒐集してあるという大作ですから、これから申し上げるのは、単にその片鱗に過ぎないものと御承知ください」 老嫗の妖 清の乾隆二十年、都で小児が生まれると、驚風(脳膜炎)にかかってたちまち死亡するのが多かった。
— 子不語 『中国怪奇小説集』 青空文庫
そのうちに或る家の小児もまた同じ驚風にかかって苦しみ始めたが、その父の知人に鄂某というのがあった。
— 子不語 『中国怪奇小説集』 青空文庫
その以来、都に驚風を病む小児が絶えた。
— 子不語 『中国怪奇小説集』 青空文庫
その女は長老の姿を一目見ると、何やら愚かしい叫び声を立てて、しゃっくりをしながら、まるで驚風患者のように全身をがたがた震わせ始めた。
— 上 『カラマゾフの兄弟』 青空文庫
きっと驚風かなんかにとっつかれたんでしょう、その時からどっと寢ついてしまったんですの。
— ドストエーフスキイ 『永遠の夫』 青空文庫
その前下谷西町で明治十六年に次女うめ子を五歳で驚風のために亡くしましたが、これは間もなく長男の光太郎が生まれましたので幾分かまぎれました。
— 総領の娘を亡くした頃のはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫
軽い驚風ということで、その後は恙なく御成育になり、元服と同時に、相違なく家督相続さしゆるされるむね、お達しがあり、家中一同恐悦に存じておりました。
— 野伏大名 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
――前の晩まで、恐しく元氣だつたのが――」「前の晩まで元氣な犬が、卒中や驚風でコロリと死ぬものか。
— 土への愛著 『錢形平次捕物控』 青空文庫