手桎
てかせ
名詞
標準
文例 · 用例
○合唱いざり、(歌) 御同情、ありがたう 御軽蔑、感謝 打擲、多謝 足蹠、結構 手かせ、足かせ お引づり廻し、大歓迎。
— 小熊秀雄 『きのふは嵐けふは晴天』 青空文庫
また、北条家の使節として、秀吉の所へやって来た事のある板部岡江雪斎も捕えられて、手かせ足かせを入れられて、秀吉の前に引き出された。
— 菊池寛 『小田原陣』 青空文庫
生きのこった日本の全人民が、はじめて幾重もの口かせ、手かせからときはなされたことを意味した。
— ――日本の文化のまもり―― 『三年たった今日』 青空文庫
この映画を見た人は、すべての日本人が口かせをはめられ、手かせ足かせをはめられ、生命さえおびやかされていた治安維持法というものが廃止されたことを、どんなに心から喜んだかという感動すべき印象を与えられた。
— 宮本百合子 『今日の日本の文化問題』 青空文庫
それはやがて、大名にも、町人にも、同じようにかかって来て、孫子の代まで、身うごきのならない手かせ足かせとなる封建統制の前提であったが、そういう百年先のことまでは、誰も考えなかった。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
仁王立ちの黒人青年が、ルンペンみたいなカーキ服を着て、その胸に例の大宝石「エジプトの星」を、まるで功一級の勲章のように得意然と光らかせているかと思うと、膝の上に頬杖をついた金髪娘が、日本娘の袂の長い着物を着て、両の手首と足首とに、ダイヤの胸飾り、真珠の首飾りを、手かせ足かせの形ではめてすましている。
— 江戸川乱歩 『黒蜥蜴』 青空文庫
外記 やれ、家柄の身分のと、さま/″\の手械足枷で、人を責めようとする窮屈な世の中、蛛の巣にかゝつた蝶々蜻蛉もおなじことで、命とたのむ花の露も吸はれず、羽翅をしばられて悶死、あゝなんの因果で武士の子に生れたか。
— 岡本綺堂 『箕輪の心中』 青空文庫
皆重罪の者と見えて、手には手械がかかり、足には足械をし、首には青石の大きなのを首械として置いてあった。
— 田中貢太郎 『令狐生冥夢録』 青空文庫