最極
さいごく
名詞
標準
文例 · 用例
窓から覗いているくめ子は、嘗て学校で見た石膏模造の希臘彫刻の円盤投げの青年像が、その円盤をさし挟んだ右腕を人間の肉体機構の最極限の度にまでさし伸ばした、その若く引緊った美しい腕をちらりと思い泛べた。
— 岡本かの子 『家霊』 青空文庫
彼は最極度の電流を出して突進せしめながら一発の空砲を放った。
— 押川春浪 『月世界競争探検』 青空文庫
早わかりのするためには最極端な場合を考えてみればよい。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
× 人の生活の必至最極の要求は自己の完成である。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
愈々これで動かぬといふ最極まで行くと、全くふたつとなき完成のよろこびが来た。
— 北原白秋 『雀の卵』 青空文庫
無論外見上も、撚り目を最極まで固くすれば、不審な点は万々にも、残らないと思うのだがね。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
つまり、その廻転が十数回となく繰り返されるので、自然撚り目の最極の所に結節が出来、それがレヴェズの頸筋を、強く圧迫したからなんだよ」 そうして、事象としては完全な説明がついたものの、なんとなく法水には、それが独り占いのように思えてならなかった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
それもまだまだ最極上だよ。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫