髪一
かみいち
名詞
標準
文例 · 用例
女房 いいえ、お美しいお髪一筋、風にも波にもお縺れはなさいません。
— 泉鏡花 『海神別荘』 青空文庫
大目玉で、天守を睨んで、ト其処に囚られてござるげな、最惜い、魔界の業苦に、長い頭髪一筋づゝ、一刻に生血を垂らすだ、奥様の苦脳を忘れずに、飽くまで行れさ、倒れたら介抱すべい。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
なお一そう精出して、あの人魚の鱗一枚、髪一筋でも捜し当てておくれ。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫
泥の底からは女の髪一筋も見付からなかつた。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫
髪一|条、身躾を忘れない人の、此は至極した事である。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
――おれは、あいつの綺麗な髪一本すら触っちゃいねえ。
— THE ADVENTURE OF THE DANCING MEN 『踊る人形』 青空文庫
いつも気が浮き浮きしたということもない従姉の、髪一つ綺麗に結った姿をお庄は見たことがなかった。
— 徳田秋声 『足迹』 青空文庫
泥の底からは女の髪一と筋も見付からなかった。
— お文の魂 『半七捕物帳』 青空文庫