何処からともなく
どこからともなく
表現副詞
標準
from out of nowhere
文例 · 用例
もう山を浸していた霧も、気温のために、方々から湯気のように蒸騰して、砂の息蒸の匂いが何処からともなくする、二合五勺に辿り着いた頃には、近くは勾玉状に光れる山中湖と、その湖畔の村落と、遠くは函根足柄を越えて、大磯平塚の海岸、江の島まで見えた。
— 小島烏水 『雪中富士登山記』 青空文庫
何処からともなく、小銃の音が五六発聞えた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
風はなくとも夕されば何処からともなく潮の香が来て、湿っぽく人を包む。
— 有島武郎 『かんかん虫』 青空文庫
彼は何処からともなく押し逼つて来る氷のやうな淋しさの為めに存分にひしがれてゐた。
— 有島武郎 『An Incident』 青空文庫
「どうでございましょう、この二、三ヶ月の間は、何処からともなく、こうして、ちらちらちらちら絶えず散って参ります。
— 泉鏡花 『薬草取』 青空文庫
と、何処からともなく矢が飛んで来て、其の矢にあたって一匹の虎が倒れました。
— 田中貢太郎 『人蔘の精』 青空文庫
一疋の蠅が何処からともなく飛んで来て、女房の鋏を持った手にとまった。
— 田中貢太郎 『蠅供養』 青空文庫
そして、朝になると臙脂をつけたその怪しい虫は、また何処からともなく出て来て九兵衛と女房の傍をちらちら飛んだ。
— 田中貢太郎 『蠅供養』 青空文庫
作例 · 標準
会議中に、どこからともなく猫が部屋に入ってきた。
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森の中で迷っていたら、どこからともなく声が聞こえてきた。
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静かな夜に、どこからともなくピアノの音が聞こえてくる。
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