幻辞.com

林泉

りんせん
名詞
1
標準
文例 · 用例
割烹を兼ねた宿屋で、三層の高楼は、林泉の上に聳え、御手洗川の源、湧玉池に枕しているから、下の座敷からは、一投足の労で、口をそそぎ手が洗える。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
おのずから風景の明媚な土地に、林泉の美が巧みに加えられた庭が座敷の周囲にあった。
明石 源氏物語 青空文庫
山手の家は林泉の美が浜の邸にまさっていた。
明石 源氏物語 青空文庫
ちらちらと雪が降って、もう隣へ近づいた春を見せて梅の微笑む枝が見える林泉の趣は感じのよいものであった。
若菜(下) 源氏物語 青空文庫
林泉に対する趣味を大納言は持っていて、美しくさせていたものであるが、そうした植え込みの灌木類や花草の類もがさつに枝を伸ばすばかりになって、一むら薄はその蔭に鳴く秋の虫の音が今から想像されるほどはびこって見えるのも、大将の目には物哀れでしめっぽい気分がまず味わわれた。
柏木 源氏物語 青空文庫
都人の林泉にはないこうした広い風景を見捨てて帰りがたく思召されるのである。
椎が本 源氏物語 青空文庫
雨に佇ち竝びゐやまふ子ら見れば我幼なくてかくも迎へし林泉の鴨旧藩侯邸の林泉は古来の名苑にして、所在の鴨おのづからに集り嬉遊するもの数を知らず。
北原白秋 夢殿 青空文庫
「浜名巡航」「本興寺林泉」成る。
北原白秋 夢殿 青空文庫