気に留める
きにとめる
表現動詞-一段
標準
to (keep in) mind
文例 · 用例
母は口でこそ、男も女も十五六になれば児供ではないと云っても、それは理窟の上のことで、心持ではまだまだ二人をまるで児供の様に思っているから、その後民子が僕の室へきて本を見たり話をしたりしているのを、直ぐ前を通りながら一向気に留める様子もない。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
されどたれあってこの老人を気に留める者もなく、老人もまた人が通ろうと犬が過ぎ行こうと一切おかまいなし、悠々行路の人、縁なくんば眼前千里、ただ静かな穏やかな青空がいつもいつも平等におおうているばかりである。
— 国木田独歩 『二老人』 青空文庫
しかも葛飾の潔癖な性格はそんな二人の間を更に気に留める様子も見えなかった。
— 渡辺温 『遺書に就て』 青空文庫
で、別に振り返ろうともしなかった――気に留めるまでもない、居まわりには見掛けない旅の姿を怪しんで、咎めるともなく、声高に饒舌ったろう、――それにつけても、余り往来のないのは知れた。
— 泉鏡花 『星女郎』 青空文庫
昔は東京からのお客さんといえば、村人たちの注目の的となったものだが、この節ではそうでなく、私のことだって、誰も気に留める者はない……。
— 豊島与志雄 『田園の幻』 青空文庫
銀之助は一寸高柳に会釈して、別に左様主客の様子を気に留めるでもなく、何か用事でも有るのだらう位に、例の早合点から独り定めに定めて、『昨夜君は帰つて来たさうだね。
— 島崎藤村 『破戒』 青空文庫
ははは、気に留めるな。
— 林不忘 『煩悩秘文書』 青空文庫
歌詞に棘があるといえばあるものの、根が狂気女の口ずさむ俗曲、聞く人びとも笑いこそすれ、別に気に留める者とてはなかった。
— お茶漬音頭 『釘抜藤吉捕物覚書』 青空文庫
作例 · 標準
先輩からのアドバイスは、常に気に留めて仕事に取り組んでいる。
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会議での彼の発言は、後になって思えば非常に重要な示唆を含んでいて、気に留めておくべきだった。
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店員が言っていた賞味期限の件、ちゃんと気に留めておかないとね。
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彼女の不満げな表情が、どうにも気に留まって仕事に集中できない。
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