道徳律
どうとくりつ
名詞
標準
moral law
文例 · 用例
彼等がたまたま、いままでの道徳律にはかつてさへ美談と言ひ得る立派な行動をなすことのあるのは、すべてこのかくされた魂のゆゑである。
— 太宰治 『道化の華』 青空文庫
これは、文章となつたわが国最初の法典であり、仏教と儒教に基づいた道徳律でもあり、官民心得でもあるが、その大意は、次の通りである。
— 菊池寛 『二千六百年史抄』 青空文庫
描く対象に対する懐疑も、一応認められるが、なるべく混乱しない程度に懐疑するといふ限界内で止めてゐる、そこに春陽会、国展出品者に共通な、作画上の道徳律を発見する、他人の考へを騒がしてはいけないといふ良心性は、腹の底を割つてみれば、他人にも自分を騒がして貰ひたくないといふ報酬を求めてゐるだけである。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
この問題の決定的批判なしには、神に対する悟りも、道徳律の確定も、科学の基礎も、人間の立場も凡て不安定となるだろう。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
その頃、私達の体に一番強く響いて来たことは、義理とか人情とかいふものに捉へられて――否、社会に、社会の道徳律に、伝統的社会の慣習に捉へられて、人間の多くが思ふままに振舞ふことが出来ず、そのため表と裏と言つたやうな不自然な二元的行動に落ちて行つてゐたことであつた。
— 田山録弥 『『蒲団』を書いた頃』 青空文庫
これは文学界に於ける道徳の役目をするもので、既成作家の作品は、既に此の道徳律に当て嵌められて正しいと看做されたるものなるが故に、正しいのである。
— 横光利一 『絶望を与へたる者』 青空文庫
」 ブランデスは、然し、この記述で計らず自身の道徳律の領域に描写を止めているのは面白いことである。
— 宮本百合子 『バルザックに対する評価』 青空文庫
強者に対する盲目の絶対の服従、これが奴隷制度の生んだ一大道徳律である。
— 大杉栄 『奴隷根性論』 青空文庫
作例 · 標準
社会が健全に機能するためには、道徳律の遵守が不可欠だ。
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彼の行動は、個人の道徳律に基づいたものだった。
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どんなに苦しい状況でも、彼は道徳律から外れることはなかった。
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