人血
じんけつ
名詞
標準
human blood
文例 · 用例
たちまち五六人血眼になって武者振つくと、仏敵だ、殺せと言って、固めている消防夫どもまで鳶口を振って駈け着けやがった。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
昔しピクト人は是等の建物を作つた時土臺に人血を濺いだから殺された輩が形を現ずると。
— 南方熊楠 『人柱の話』 青空文庫
ああ、もっと云わせてもらいたいんだけれど――そこで先生が、棺桶のなかから、凝血を採集していって、それを顕微鏡の下で調べるところから、それは人血にまぎれもないことが分るとともに、その中からグリコーゲンを多分に含んだ表皮細胞が発見されるなんてくだりを……」「ミチミ。
— 海野十三 『棺桶の花嫁』 青空文庫
第二に平岡が、なぜ人血を袖につけて居るか?
— 小酒井不木 『呪われの家』 青空文庫
人血というものは自分が傷をしない限り、めったにあのように袖につくものではない。
— 小酒井不木 『呪われの家』 青空文庫
この実験をしたとき鯉坂君は、若しや、犬が、手袋について居る血痕のにおいによって条件反射を起すのではないかと気附いたので、念のために、人血を新らしい手袋に塗って、犬に嗅がせて見ました。
— 小酒井不木 『新案探偵法』 青空文庫
その黄色い砂利にかっと太陽が照りつけて、そこに、人と動物のいきれが陽炎のように蒸れ、たらたらと流れるわる赤い血――時としては人血も混じて――の池がむっと照り返って眼と鼻を衝く。
— 血と砂の接吻 『踊る地平線』 青空文庫
その脚元には、傷ついた苦力が二人血だらけになって、埃りっぽい土を手足で掻き廻していた。
— 里村欣三 『シベリヤに近く』 青空文庫