古代紫
こだいむらさき
名詞
標準
reddish-purple
文例 · 用例
厚味の雲の奥で、日が茜さしたのか、東の空が一面に古代紫のように燻んだ色になった……富士の鼠色は爛れた……淡赭色の光輝を帯びたが、ほんの瞬く間でもとの沈欝に返って、ひッそりと静まった。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
雨中小景雨はふる、ふる雨の霞がくれにひとすぢの煙立つ、誰が生活ぞ、銀鼠にからみゆく古代紫、その空に城ヶ島近く横たふ。
— 北原白秋 『畑の祭』 青空文庫
古代紫の紬地の着物に、カシミヤの袴を裾みじかにはいて、その袴は以前葉子が発明した例の尾錠どめになっていた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
鼻が高く、目が大きくクッキリと白い顔には、古代紫の霞模様の地紋のあるシャルムーズ縮緬の羽織が、ぴったりとからだについていた。
— 菊池寛 『第二の接吻』 青空文庫
帯は黒地に金銀の唐草模様で、きまっていないのは襟だけですが、父のように黒とか黄とかいうような凝った渋好みのものは僕みたいに未熟な者には迚も使えませんから、もっとほかの古代紫か水色か何かにしようと思っています。
— 夢野久作 『押絵の奇蹟』 青空文庫
この女が、大学出の子息が二人もあって、一人は出征もしていられるときくと、嘘のような気のするほど、古代紫の半襟と、やや赤みの底にある唐繻子の帯と、おなじ紫系統の紺ぽいお召の羽織がいかにも落ちついた年頃の麗々しさだった。
— 長谷川時雨 『江木欣々女史』 青空文庫
「遠路、お疲れなされたで、ありましょう」 お由羅は、古代紫の綸子の被布を被て、齢に似ぬ大奥風の厚化粧をしていた。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
客は、時々来る年少技術家にて、白襟の下着に、市楽三枚重ね、黒|魚子五つ紋の羽織に、古代紫の太紐ゆたかに結び、袴の為めに隠れて、帯の見えざりしは遺憾なりしも、カーキー色のキヤラコ足袋を穿ちしは明なりし。
— 石井研堂 『元日の釣』 青空文庫
作例 · 標準
高貴な色とされる古代紫の着物が、彼女によく似合っていた。
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染め物体験で、古代紫の美しい布を自分で作った。
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古代紫は、歴史的な建造物の装飾にも使われている。
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