怯々
怯々
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標準
文例 · 用例
」 私は服を着、怯々しながら隣の部屋にゐる友人の弟に金を借り、――でも、この月曜からは勉強しよう、浪費しまいと、そのやうなことを偶々思つた翌々日であつてみれば、私は読みかけのシュニッツラー選集を一冊持つて出掛けるのであつた。
— ――不真面目なわが心…… 『その一週間』 青空文庫
次々と起る惨劇を防ぐには、もう貴方がたの力を待ってはおられません」 それに次いでセレナ夫人が口を開いたけれども、彼女は両手を怯々と胸に組み、むしろ哀願的な態度で云った。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
儂はとんとその詩句を知らんのですよ」レヴェズ氏が暗い怯々した調子で問い掛けると、法水は狡そうに微笑んで、「ところがレヴェズさん、心も黒く夜も黒し、薬も利きて手も冴えたり――なんです。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
ところが、不思議なことには、勝ち誇ったはずの博士からは、依然神経的なものが去らずに、妙に怯々した不自然な声で云うのだった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
すると、そこに何事か異常なものが予期されてきて、二人の顔に、なかば怯々とした生色が這い上っていった。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
だんだんとその幅も短くなり、やがて、悲しむよりも、怯々と祖母を見るようになった。
— 小栗虫太郎 『方子と末起』 青空文庫
然し、その――怯々と入って来る老人を見ると、熊城は法水の耳に何やら囁いた。
— 小栗虫太郎 『後光殺人事件』 青空文庫
すると、時江は怯々と顔を上げ、低いかすれたような声で、嫂に云った。
— 小栗虫太郎 『白蟻』 青空文庫