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歯抜き

はぬき
名詞
1
標準
文例 · 用例
――それから、歯抜きの辰いう歯医者に会うたら、忘れんと二円返しといてや。
織田作之助 わが町 青空文庫
歯抜きの辰という歯医者を探したところ、とっくに死んでいたというたよりがあってから、一月振りの手紙で、こんどはどんなたよりが書いてあるかと、娘の帰りを待ち切れず、〆団治なら読めるだろうと、その足で、「〆さん、〆さん、留守か。
織田作之助 わが町 青空文庫
〆団治が帰る頃、他吉はなにを思いだしたか、「それはそうと、〆さん、マニラへ行たらな、歯抜きの辰いう歯医者を探して昔わいが借りた二円かえしといてんか。
織田作之助 わが町 青空文庫
歯抜きの辰つぁんやな」 〆団治は言ったが、二十何年か前、婿の新太郎がマニラから寄越した手紙で歯抜きの辰はとっくに死んでいると承知している筈だのに、今はこの耄碌の仕方かと、さすがにほろりとした。
織田作之助 わが町 青空文庫
歯抜きの辰に二円返しといてや。
織田作之助 わが町 青空文庫
」 と、他吉は皺がれた声で言い、「それはそうと、マニラへ行たらな、歯抜きの辰いう歯医者を探して、昔わいが借りた二円かえしといてんか。
織田作之助 わが町 青空文庫
二十何年か前、婿の新太郎がマニラから寄越した手紙で、歯抜きの辰はとっくに死んでいると承知している筈だのに、今はこの耄碌の仕方かと、〆団治もほろりとした。
織田作之助 わが町 青空文庫
歯抜きの老婆は貧民窟から虫歯を抜いて出て来ると、舟端に腰を降ろして銅貨の面を舐め始めた。
横光利一 上海 青空文庫