幻辞.com

摺り足

すりあし
名詞
1
標準
文例 · 用例
摺り足で進まねばならなかった。
織田作之助 青空文庫
そして、茶碗の捧げようが、高いとか、低いとか、摺り足で歩いても、そんなに畳の音をさせてはいけないとか、眼のつけどころが――脣の結びようが――深雪は、自分さえ正しければ、自分の学んだ礼法は、武家作法だし――少しも、間違っていないと、思っていたが、老女達は、そういうことを問題にしていなかった。
直木三十五 南国太平記 青空文庫
「ううむ、残念、軽率であったぞ」 摺り足をして後退さる。
国枝史郎 神秘昆虫館 青空文庫
まだよほど遠いが、それでもここから摺り足に移った。
乾雲坤竜の巻 丹下左膳 青空文庫
しかもぞっとするような蒼い顔で、何一つ口をきかずに、同じ酒を同じ徳利へ入れさせて、そいつを眼八分に持って、ほとんど摺り足で帰って行ったから、さあ、一同すっかりへんな気がして評議まちまちだ。
海へ帰る女 早耳三次捕物聞書 青空文庫
しばらくしても、なんの声も聞えないし、どうやら摺り足で出入りするのが、へんにものものしく耳についた。
山本周五郎 山彦乙女 青空文庫
場所はかねて申しつけおいた奥庭の芝原――」 いいつけていると、摺り足の音|忙しく一人の家臣が取次口へ跼ずいた。
吉川英治 剣難女難 青空文庫
長い高塀の角を横に曲って、切支丹屋敷の表門を過ぎる頃から、さらにその足どりは加速度になって、摺り足から小走りに、小走りから宙を飛ぶ如く変って行く。
吉川英治 江戸三国志 青空文庫
ウィキペディア

摺り足(すりあし)とは、足の裏で地面、板、畳などをするようにして、静かに歩くことをいう。日本の武道(剣道、相撲等)や芸能に特有の動きであり、重要な基礎稽古の一つである。

出典: 摺り足 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0