御の字
おんのじ
表現名詞
標準
(being) most satisfactory
文例 · 用例
まだそこいらに御別荘らしいものは一軒も御座いませんが、その界隈の地所でげすと、坪、五円でもいい顔を致しませんのに、その五六百坪ばかりは一円でも御の字と申しますんで……ヘエ。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
けっこうですとも、それだけあれば、御の字ですよ。
— 菊池寛 『貞操問答』 青空文庫
七日ぶりに飯を味ふ、うまいと感じるよりも、ありがたいと思うたことである、御飯の御の字の意義を考へる。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
御隠居さんと御の字のつくのが石川氏の母親のことで、御の字のつかない方のが娘のために引きとられて楽隠居をしていた、湯川老人を捨てたお母さんであった。
— 長谷川時雨 『勝川花菊の一生』 青空文庫
」 と驚いて止めるお蔦を、ちょっと尻眼で抑えるようにし、「お前を相手に割白か何んかで、茶化したことばかり云っていて、それで暮らして行けるなら、とんだ暮らしいい浮世なんだが、まるっきり逆の世間でな」「遊んでおいでなされても、役目は忘れないとおっしゃるのね」「それくらいなら御の字だ。
— 国枝史郎 『十二神貝十郎手柄話』 青空文庫
結城の袷に白の勝った唐桟の羽織、博田の帯に矢立てを差して、念入りに前だれまで掛けた親分の岡っ引きいろは屋文次、御用の御の字もにおわせずに、どこから見ても相当工面のいいお店者という風俗で、待遠しそうに土間の框にきちんと腰をおろしている。
— 林不忘 『つづれ烏羽玉』 青空文庫
尊んで御の字をつけてるがその裏に立派な反抗心がある。
— 夏目漱石 『野分』 青空文庫
それならば話すがね、なるほどお前のおいひの通り、巡査か、小学校の先生位のところなら、これでも御の字で貰つてくれやうがね。
— 清水紫琴 『誰が罪』 青空文庫
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御の字(おんのじ)は、江戸時代の日本からの言葉。
出典: 御の字 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0