近代科学
きんだいかがく
名詞
標準
modern science
文例 · 用例
荒川放水路の水量を調節する近代科学的|閘門の上を通って土手を数町川下へさがると右にクラブハウスがあり左にリンクが展開している。
— 寺田寅彦 『ゴルフ随行記』 青空文庫
近代科学の使徒の一人が、堯にはじめてそれを告げたとき、彼の拒否する権限もないそのことは、ただ彼が漠然忌み嫌っていたその名称ばかりで、頭がそれを受けつけなかった。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
それはとにかくすべての感覚を、器械的現象に引きならしてしまおうとしているところに、われわれはルクレチウスの近代科学的精神の発現を認めなければならない。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
この「anthropomorphism からの解放」という合い言葉が合理的でまた目的にかなうものだということは、この旗じるしを押し立てて進んで来た近代科学の収穫の豊富さを見ても明白である。
— 寺田寅彦 『感覚と科学』 青空文庫
しかし、この、近代科学から見放された人間の感覚器を子細に研究しているものの目から見ると、これらの器官の機構は、あらゆる科学の粋を集めたいかなる器械と比べても到底比較にならないほど精緻をきわめたものである。
— 寺田寅彦 『感覚と科学』 青空文庫
それが近代科学の基礎として採用され運用されるようになって以来いっそうの検討と洗練を加えられて、今日では昔の人の思い及ばなかったような複雑でしかも整然と排列された一大系統を成している。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
近代科学が予知されないものを予想しようとしているのは、正確に字義どおりにそうではないにしても、この原則の精神によってなのだ。
— 『モルグ街の殺人事件』続編 『マリー・ロジェエの怪事件』 青空文庫
三百人あまりの男女の聴衆は、妙な環境の中で生育したこの小さい動物を不思議そうに観察しながら、近代科学の驚くべき奇蹟に驚歎した。
— 平林初之輔 『人造人間』 青空文庫