履
履
名詞
標準
文例 · 用例
二人は社に向ってゆく、空は未だ全く暗くなってはしまわぬ、右手の農家の前では筒袖をきて手拭を冠った男が藁しべなどを掃いている、左手の何か大きい四角の石で女らしいのが頻りに藁を打って居る、夜なべに縄をなうか、草履でもつくるのであろう。
— 伊藤左千夫 『八幡の森』 青空文庫
草履をはき下駄を手に提げたり。
— 伊藤左千夫 『滝見の旅』 青空文庫
私はまたお前が柔かい手足へ、茨や薄で傷をつけるが可哀相だから、そう云ったんだが、いやだと云うならお前のすきにするがよいさ」 それで民子は、例の襷に前掛姿で麻裏草履という支度。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
僕は鼻緒を切つて仕舞つて何う爲ようかと思つて居る、本當に弱つて居るのだ、と信如の意久地なき事を言へば、左樣だらうお前に鼻緒の立ッこは無い、好いや己れの下駄を履いて行きねへ、此鼻緒は大丈夫だよといふに、夫れでもお前が困るだらう。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
僕は鼻緒を切つて仕舞つて何う爲ようかと思つて居る、本當に弱つて居るのだ、と信如の意久地なき事を言へば、左樣だらうお前に鼻緒の立ッこは無い、好いや己れの下駄を履て行ねへ、此鼻緒は大丈夫だよといふに、夫れでもお前が困るだらう。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
僕は鼻緒を切つてしまつてどう為ようかと思つてゐる、本当に弱つてゐるのだ、と信如の意久地なき事を言へば、そうだらうお前に鼻緒の立ッこは無い、好いや己れの下駄を履て行ねへ、この鼻緒は大丈夫だよといふに、それでもお前が困るだらう。
— 樋口一葉 『たけくらべ』 青空文庫
粋者の間にはそれを真似て足袋を履かない者も多かったという。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
しかし、この着物と素足との関係は、全身を裸にして足だけに靴下または靴を履く西洋風の露骨さと反対の方向を採っている。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫