漂著
漂著
名詞
標準
文例 · 用例
関帝祭器の漂著は事既に奇である。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
又米國の貨品が布哇に漂著せる例あり。
— 南方熊楠 『秘魯國に漂著せる日本人』 青空文庫
今東半球の赤道以北よりすら、甞て南米に漂著せる人の絶無ならざるを證する爲に、予の日記の一節を略ぼ原文の儘寫し出す事次の如し。
— 南方熊楠 『秘魯國に漂著せる日本人』 青空文庫
つい一カ月ばかり前にも、村の漁舟が一艘沖から帰りがけに、その風に遇って難破し、五六人の乗組の漁夫がみんな溺死して、その死体がそれから四五日もたってから隣村の海岸に漂著しましたが、その日も矢張り朝から白山の姿が物すごく海の中に魔物のように立っていました。
— 加能作次郎 『少年と海』 青空文庫
沖縄の島では、穀物の漂著と共に、「うきみぞ・はひみぞ」の由来を説いてゐる。
— 折口信夫 『若水の話』 青空文庫
其が漂著して、祀られる。
— 折口信夫 『偶人信仰の民俗化並びに伝説化せる道』 青空文庫
また漂著神の信仰がある。
— 折口信夫 『霊魂の話』 青空文庫
漂著石――石移動の信仰かやうにたまだけがやつて来る事もあり、其が体にくつつく場合もあり、更に此たまが、石に這入る事もあり、石に這入つてやつて来ることもあると考へたので、一夜の中に、常世の波にうち寄せられて、忽然と石が現れ、見る/\中に、大きくなつたといふ信仰譚が、其処から発生した。
— 折口信夫 『霊魂の話』 青空文庫