拯
拯
名詞
標準
文例 · 用例
其他「人情的福音書」、「婦人の為にせる福音書」と称えらるる路加伝が来世と其|救拯と審判とに就て書記す事は一々茲に掲ぐることは出来ない、若し読者が閑静なる半日を選び之を此種の研究に消費せんと欲するならば路加伝の左の章節は甚大なる黙想の材料を彼等に供えるであろう。
— 来世を背景として読むべし 『聖書の読方』 青空文庫
そして救拯と光明へ向ての中道の峠である。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
古人の妙墨蹟好畫幅等に對しても亦然りで、片紙斷簡を將に廢せんとするに拯ひて、之を新裝し再蘇せしむるが如きは助長であり、心無く塵埃堆裏に抛置し、鼠牙※殘の禍を蒙らしめ、雨淋火爛の難を受けしむるが如きは剋殺である。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
此の意味に於て、墨子は節度ある生活、質樸なる生活を強調すると同時に、「勤勞」といふことを極力強調し、これが世を濟ひ社會を拯ふ所以の道であるとする。
— 幸田露伴 『墨子』 青空文庫
そしてその弊を拯うには、ただ個人教育の法を参取する一途があるのみである。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫
朋友の窮を拯ひ、貧人の病を療したのは此意より出でたのである。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
さつきおすがの兄貴へ告口をしたのは仙右衞門の女房であるといふことを傭人から聞いたので若い者は風呂の栓を拔いてそれから大根を背負はして、豫め二人で繩を持つて居て追つて來る所をぐつと繩を引つ張つたから足を拯はれたのである。
— 長塚節 『芋掘り』 青空文庫
空屋には偶然にも彼のお葉が居合せて、彼女は冬子を拯わんとしてに殺されんとする所に会ったので、彼は又お葉を拯わんとして闘った。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫