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市設

しせつ
名詞
1
標準
文例 · 用例
わたくしは花田や啓司に勧められて、今は市政を布いて鷺市であるその市設の倶楽部式会館の女|経営者となりました。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
今や市設の興行館、鷺市劇場へ以前から度々出演を頼んでいたお艶という東都の歌曲の名手がありました。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
市設紹介所」  和久井門平 小市民の下級知識労働者が、市の職業紹介所へ行って、かかりの者の官僚主義や、得たいのしれぬ情実採用に痛めつけられ憤る心持を、この作者は細々と書いている。
宮本百合子 小説の選を終えて 青空文庫
とりわけ自分一個のバラックでなしに、市設の長屋式バラックの或るものに於ては、隣家との仕切の板壁もなく、張られた縄一筋を境界とするそうである。
豊島与志雄 バラック居住者への言葉 青空文庫
何しろ富裕な市民は日に三回宛高貴な香油を身体中に塗ることを以て特権と心得、その度に美人の奴隷によい着物を着せて美しい香入れを持たせ、彼を召し連れて市設浴場テルメーに通ふのであつた。
加福均三 希臘及び羅馬と香料 青空文庫
市中の道を行くには必しも市設の電車に乗らねばならぬと極ったものではない。
一名 東京散策記 日和下駄 青空文庫
わたくしはどこで夕飯をととのえようかと考えながら市設の電車に乗った。
永井荷風 元八まん 青空文庫
そも、われの始めて君を見まつりしは、其の年の秋、君が未だリヨン市設のオペラ座の舞台に出で給はざる前なりし。
永井荷風 舞姫 青空文庫