恫
恫
名詞
標準
文例 · 用例
国賊逆徒、売国奴、殺せ、撲れと、衆口一斉|熱罵恫喝を極めたる、思ひ思ひの叫声は、雑音意味もなき響となりて、騒然としてかまびすしく、あはや身の上ぞと見る眼危き、唯|単身なる看護員は、冷々然として椅子に恁りつ。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
国賊逆徒、売国奴、殺せ、撲れと、衆口一斉|熱罵恫喝を極めたる、思い思いの叫声は、雑音意味も無き響となりて、騒然としてかまびすしく、あわや身の上ぞと見る眼|危き、ただ単身なる看護員は、冷々然として椅子に恁りつ。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
その理学生に似た倒錯心理を、貴方の恫※訊問が作り出したのです」「そうなりますかね」と懶気に呟いて、法水は顔を上げたが、どこか、ある出来事の可能性を暗受しているような、陰鬱な影を漂わせていた。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
「実をいうと、あれは僕の一番厭な恫※訊問なんだよ。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
「ところがねえ」と法水は苦笑して、「実は、僕の恫搦という持続的な呼吸障害なんだよ。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
ことに、昨年の算哲事件については、真斎を恫※する具には供しているけれども、はたして彼の見解のごとく、本事件とは全然別個のものであろうか。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
しかも、そのうしろには、にらんだとおり西条流の半弓が、まだ残っている六本の鏑矢もろとも、すべての事実を雄弁に物語るかのごとくちゃんと立てかけてあったものでしたから、名人のすばらしい恫喝が下ったのは当然!
— 七化け役者 『右門捕物帖』 青空文庫
むしろ私よりも軽いと云われた病児が、先立ったことにも月日に潜む測りえぬ恫喝が迫っていたことが思われた。
— 鷹野つぎ 『草藪』 青空文庫