毛引き
けびき
名詞
標準
文例 · 用例
唯、こゝで言ふのは、言ふのさへ、餘り町じみるが、あの背負揚とか言ふものゝ、灯の加減で映るのだらうか、ちら/\と……いや、霧が凝つたから、花片、緋の葉、然うは散らない、すツすツと細く、毛引の雁金を紅で描いたやうに提灯に映るのが、透通るばかり美しい。
— 泉鏡花 『遺稿』 青空文庫
唯、ここで言うのは、言うのさえ、余り町じみるが、あの背負揚とか言うものの、灯の加減で映るのだろうか、ちらちらと……いや、霧が凝ったから、花片、緋の葉、そうは散らない、すッすッと細く、毛引の雁金を紅で描いたように提灯に映るのが、透通るばかり美しい。
— 遺稿 『遺稿』 青空文庫