証得
しょうとく
名詞
標準
文例 · 用例
証得妙果の境界に入り得たら、今度は自分が其の善いものを有縁無縁の他人にも施し与えようとすべきが自然の事である。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
その保胤の時から慈悲牛馬に及んだ寂心が、自己の証得|愈々深きに至って、何で世人の衆苦充満せる此界に喘ぎ悩んでいるのを傍眼にのみ見過し得ようや。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
物の本体を証得しないものには形も声も無意義である。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
この便法を証得し得ざる時、英霊の俊児、またついに鬼窟裏に堕在して彼のいわゆる芸妓紳士通人と得失を較するの愚を演じて憚からず。
— 夏目漱石 『野分』 青空文庫
「このゆえに真に自家証得底の見解あるもののために、拘泥の煩を払って、でき得る限り彼らをして第一種の解脱に近づかしむるを道徳と云う。
— 夏目漱石 『野分』 青空文庫
第七願、一切衆生の衆病を除き、身心安楽にして無上|菩提を証得せしむるの願。
— 亀井勝一郎 『大和古寺風物誌』 青空文庫
『周易参同契』は、この大悟の心境を証得する道を、得遷の秘奥として説いた書である。
— ――『仙書参同契』の解説―― 『古代東洋への郷愁』 青空文庫
その心境は、分析や論理などとは相補性をなすところの認識の形式、即ち悟入とか感得とかいう形で、これを証得するより外に道がない。
— ――『仙書参同契』の解説―― 『古代東洋への郷愁』 青空文庫