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金屏風

きんびょうぶ
名詞
1
標準
folding screen covered with gold leaf
文例 · 用例
中の茶屋へ着くと、松虫草の紫は、見る影もなく褪せているが、鳥冑草は濃紫に咲いている、そして金屏風を背後にした菊花のように、この有毒植物の、刺戟強い濃紫は、焼砂の大壁を背景にして、荒廃の中に、一点の情火を、執念くも亡ぼさずにいる。
小島烏水 雪中富士登山記 青空文庫
秋の野分しば/\して、睡られぬ長き夜の、且つ朝寒く――インキの香の、じつと身に沁む新聞に――名門のお嬢さん、洋画家の夫人なれば――衣絵さんの(もう其の時は帰京して居た)重態が、玉の簾を吹ちぎり、金屏風を倒すばかり、嵐の如く世に響いた。
泉鏡太郎 続銀鼎 青空文庫
金屏風立てて在る奥の二階の部屋に案内された。
太宰治 デカダン抗議 青空文庫
……替りには、刻限までだと、何時に口を掛けても、本人が気にさえ向けば、待つ間が花と云う内に、催促に及ばずして、金屏風の前に衣紋を露す。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
――とても隠すなら金屏風で、」 と唄うかと思えば、「おお、寒い、おお寒い、もう寝ようよ。
泉鏡花 日本橋 青空文庫
好接異客、は可いが、お追從連を眼下に並べて、自分は上段、床の前に無手と直り、金屏風に御威光を輝かして、二十人前の塗ばかり見事な膳、青芋※の酢和で、どぶろくで、「さ、さ、誰も遠慮せんで。
泉鏡太郎 畫の裡 青空文庫
濁れる水も色を添へて極彩色の金屏風を渡るが如く、秋草模樣に露敷く袖は、丈高き紫苑の梢を乘りて、驚き飛ぶ蝶とともに漾へり。
泉鏡太郎 婦人十一題 青空文庫
金屏風の鶴の前に、おかめ、ひよつとこ、くりからもん/\の膚ぬぎ、あぐら、中には素裸で居るではないか。
泉鏡太郎 祭のこと 青空文庫