相役
あいやく
名詞
標準
colleague
文例 · 用例
寛永元年五月|安南船長崎に到着候時、三斎公は御薙髪遊ばされ候てより三年目なりしが、御茶事に御用いなされ候珍らしき品買い求め候様|仰含められ、相役横田清兵衛と両人にて、長崎へ出向き候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書』 青空文庫
某つらつら先考御当家に奉仕候てより以来の事を思うに、父兄ことごとく出格の御引立を蒙りしは言うも更なり、某一身に取りては、長崎において相役横田清兵衛を討ち果たし候時、松向寺殿一命を御救助下され、この再造の大恩ある主君御卒去遊ばされ候に、某いかでか存命いたさるべきと決心いたし候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書』 青空文庫
寛永元年五月|安南船長崎に到着候節、当時松向寺殿は御薙髪遊ばされ候てより三年目なりしが、御|茶事に御用いなされ候珍らしき品買求め候様|仰含められ、相役と両人にて、長崎へ出向き候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書(初稿)』 青空文庫
その時相役申候は、たとい主命なりとも、香木は無用の翫物に有之、過分の大金を擲ち候事は不可然、所詮本木を伊達家に譲り、末木を買求めたき由申候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書(初稿)』 青空文庫
相役いよいよ嘲笑いて、お手前とてもその通り、道に悖りたる事はせぬと申さるるにあらずや、これが武具などならば、大金に代うとも惜しからじ、香木に不相応なる価を出さんとせらるるは、若輩の心得違なりと申候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書(初稿)』 青空文庫
相役聞きも果てず、いかにも某は茶事の心得なし、一徹なる武辺者なり、諸芸に堪能なるお手前の表芸が見たしと申すや否や、つと立ち上がり、旅館の床の間なる刀掛より刀を取り、抜打に切つけ候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書(初稿)』 青空文庫
某が刀は違棚の下なる刀掛に掛けあり、手近なる所には何物も無之故、折しも五月の事なれば、燕子花を活けありたる唐金の花瓶を掴みて受留め、飛びしざりて刀を取り、抜合せ、ただ一打に相役を討果たし候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書(初稿)』 青空文庫
かくて直ちに相役の嫡子を召され、御前において盃を申つけられ、某は彼者と互に意趣を存ずまじき旨誓言致し候。
— 森鴎外 『興津弥五右衛門の遺書(初稿)』 青空文庫
作例 · 標準
例句