春泥
しゅんでい
名詞
標準
spring sludge
文例 · 用例
作者は小山田六郎の夫人静子に対する脅迫および小山田六郎の殺人の犯人について、大江春泥から、小山田六郎へ、小山田六郎から静子へと鮮やかに、読者の嫌疑を転向させていった。
— 平林初之輔 『「陰獣」その他』 青空文庫
ところが作者はさらにそれだけではあきたらないで、もう一度静子が犯人であるということに疑いをはさみ、いちど抹殺して架空の人物としてしまった大江春泥をひっぱり出してこれに濃厚な嫌疑を向けている。
— 平林初之輔 『「陰獣」その他』 青空文庫
もし作者が、「静子」が犯人であることに疑いをはさむなら、そして大江春泥に対して疑いをもつ理由が十分にあるのなら、もう一度、大江春泥を俎上にのせて事件の再分析をして見るべきである。
— 平林初之輔 『「陰獣」その他』 青空文庫
蕪村は鬼貫句選の跋にて其角、嵐雪、素堂、去来、鬼貫を五子と称し、春泥集の序にて其角、嵐雪、素堂、鬼貫を四老と称す。
— 正岡子規 『俳人蕪村』 青空文庫
『みだれ髪』から『春泥集』(一九一一)に移ってゆく過程にはあはれなる胸よ十とせの中十日おもひ出づるに高く鳴るかないつしかとえせ幸ひになづさひてあらむ心とわれ思はねど人妻は七年六とせいとなまみ一字もつけずわが思ふことなど深い暗示をもつ歌も生れた。
— 宮本百合子 『婦人作家』 青空文庫
舞妓は風を引いてゐたと見えて、下を向くやうな所へ来ると、必ず恰好の好い鼻の奥で、春泥を踏むやうな音がかすかにした。
— 芥川龍之介 『京都日記』 青空文庫
そしてその村からの帰りに道路の水溜りのいびつに歪んでいる上を、ぽいッと跳び越した瞬間の、その村の明るい春泥の色を、私は祖父の大きな肩の傾きと一緒に今も覚えている。
— 横光利一 『洋灯』 青空文庫
岡崎の大極殿の屋根渡る朝烏見て茄子を摘む家 これは晶子さんには珍しい写生の歌で、春泥集にある。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
作例 · 標準
「うわー、この春泥ひどいね!長靴でも足りないくらいだ。」
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融雪による春泥で、道は歩くのが困難なほどぬかるんでいた。
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春泥を踏まないように、細心の注意を払って歩いた。
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