天地有情
てんちうじょう
名詞
標準
the sentient world
文例 · 用例
ここは何とかして、愚色を装い、「本日は晴天なり、れいの散歩など試みしに、紅梅、早も咲きたり、天地有情、春あやまたず再来す」 の調子で、とぼけ切らなければならぬ、とも思うのだが、私は甚だ不器用で、うまく感情を蓋い隠すことが出来ないたちなのである。
— 太宰治 『作家の像』 青空文庫
詩や歌の方面では、その頃の青年の多くがそうであったように、私も土井晩翠の『天地有情』を、その中のいくつかを暗誦し得るまでに読んだ。
— 三木清 『読書遍歴』 青空文庫
それには、「天地有情」と云ふ字が書いてある。
— 芥川龍之介 『軍艦金剛航海記』 青空文庫
私の第一詩集「天地有情」は之より二年おくれて三十二年の四月博文館から刊行された。
— 土井晩翠 『新詩發生時代の思ひ出』 青空文庫
其後私は「曉鐘」「東海遊子吟」「曙光」「天馬の道に」「アジアに叫ぶ」譯詩としてはバイロンの「チヤイルド・ハロード」(全譯)などを出したが、世間一般は私を主として「天地有情」の作者と見なしてゐるらしい。
— 土井晩翠 『新詩發生時代の思ひ出』 青空文庫
次に刊行したのは處女作『天地有情』(明治三十二年四月七日發行)――甚だ幼いものだが、多大に世間から愛讀されたのは豫想外の僥倖であつた。
— 土井晩翠 『「雨の降る日は天氣が惡い」序』 青空文庫
作例 · 標準
山々に咲く名もなき花にも命の輝きを見出す、天地有情の精神が彼の詩には溢れている。
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災害のニュースを見るにつけ、天地有情のこの世界で互いに助け合うことの尊さを再確認する。
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万物に心が宿るという天地有情の思想は、日本人の自然観に深く根ざしていると言えるだろう。
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