宝財
たからざい
名詞
標準
文例 · 用例
これなる四人の公盗共が掠めし珠数屋の財宝財物を御糺問の上、すみやかにお下げ渡し然るべし。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫
多四郎と要介とは親友となり、井上嘉門の大宝財の、使用方などについて相談などをした。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
それにしても、江州車七輛の布覆の下、十万貫の宝財は、そもどこへ運び去られていくのだろうか。
— 吉川英治 『新・水滸伝』 青空文庫
宝財|永劫の珠ならず位冠栄衣も何かせん民の膏血に灯ともして奢りの華ぞあやうけれ明日にしもあれ一あらしあらじと誰か知るべきや「こらッ」竹棒は檻車を撲って、「歌をやめんと、水をかけるぞっ」「かけろ」文覚は、動じもしない。
— 吉川英治 『親鸞』 青空文庫
これらの巨大な洞窟の宝財はチラチラと煙のなかに静かなそして妖しいばかり美しい火を持ち出していた。
— 風花帖 『私本太平記』 青空文庫
足りなかつたら、言ひすぎかもしれないが、現本願寺の寶財、土地、伽籃、すべてを賣り拂つてもよいではないか。
— 吉川英治 『折々の記』 青空文庫