這い寄る
はいよる
動詞-五段-ラ行動詞-自動詞
標準
to crawl towards
文例 · 用例
巡査は松明を片手に這い寄ると、穴の奥から不意に一個の石が飛んで来た。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
」 と言って、這い寄る二歳の子を膝へ抱き上げた。
— 太宰治 『親という二字』 青空文庫
(檜扇にてさしまねけば、蟹は縁の下へ這い寄る。
— 岡本綺堂 『平家蟹』 青空文庫
朝の寒さの身にしみて来た二人は黙ってその火のまわりに這い寄ると、眇目の男も黙って鍋の煙りを眺めていた。
— 岡本綺堂 『小坂部姫』 青空文庫
」 左右から這い寄ると、血に濡れ、朱に染みた二人はひしと力を合せて抱き合いつつ、よろめきまろぶようにし乍ら、漸く表の庭先まで出ていった。
— 佐々木味津三 『十万石の怪談』 青空文庫
するとある日の午後、西日の這い寄る机の前にすわっている彼の目の前に、久しく見なかった葉子の瀟洒な洋装姿がいきなり現われた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
膝と両手で這い寄るや、ひしと死骸を抱き締めた。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
乳色の朝霧が、細い巷路を、這い寄るように、流れて来る。
— 三上於菟吉 『雪之丞変化』 青空文庫