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指命

しめい
名詞
1
標準
文例 · 用例
ところが自由寮には自治委員会という機関があって、委員には上級生がなっていたが、しかしこの委員は寮生間の互選ではなく、学校当局から指命されており、噂によれば寮生の思想傾向や行動を監視して、いかがわしい寮生を見つけると、学校当局へ報告するいわばスパイの役をしているということであった。
織田作之助 青空文庫
どうも私の挙動が日増に女々しく腺病質の傾向が萌してゐるといふわけで、婆さんに付添はれて大分前から剣舞道場に通つてゐたので、是非とも出演するように方々から指命されたが、私は終ひに泣いて拒んだ。
牧野信一 熱海線私語 青空文庫
」 独りで点頭きながら武一が指命したので滝本は、わけも知らずに左う書き換へた。
牧野信一 南風譜 青空文庫
この操従者には、これも私の秘かな命名に依るナルシサスといふ青年人形を指命して置いた。
牧野信一 ラガド大学参観記 青空文庫
三四郎が家を留守にしていたと云うのは、その頃県下の山間部に新しく開校された農学校へ、学務部からの指命を受けて学期末の一ヶ月を臨時の講師に出掛けていたのだった。
大阪圭吉 寒の夜晴れ 青空文庫
或いは赤い太い頚を甲板椅子の毛布に包んで、旅行秘書が刻々無電室から報告して来る株の上下によって大西洋上からウォウル街に売った買ったの指命を発している――。
牧逸馬 運命のSOS 青空文庫
「彼等国際殺人団の一味徒党というのは、どの位、我国の政治界、経済界、科学界に潜行しているのか、さっぱりわからないのですが、その組織たるや、実に巧妙な方法で、一人の団員は、自分に指令を持って来る一人の人間と、自分が指命を伝達すべき二人の人間と、この三人しか知らないというのです。
海野十三 国際殺人団の崩壊 青空文庫
会の講演部委員であった私は彼に指命して演説させようとした事もあったが、彼ははにかんで一度も演壇に立たなかった。
倉田百三 光り合ういのち 青空文庫