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炊煙

すいえん
名詞
1
標準
smoke from cooking
文例 · 用例
)わが家へと入りてみれば  なごやかにうちまじりつつ秋の日の夕陽の丘か炊煙か    われを暈めかすもののあり            古き代の富みし館の          カドリール ゆらゆるスカーツ          カドリール ゆらゆるスカーツ      何時の日か絶えんとはする カドリール!
中原中也 山羊の歌 青空文庫
三 朝霧が山村を罩めて、鶏の声が、霧の底から聞える、黄色い南瓜の花に、まだ夢が残つてゐるかして、寝惚けた姿をしだらなく大地に投げ出してゐる、ぼツと白壁が明るくなる、森がうつすらと、烟つぽい緑を、向うの山の懐に、だんだら、染めに浮かせる、起き上つて支度をする頃は、方々の家から、軽い炊煙が立ちはじめた。
小島烏水 天竜川 青空文庫
かくて彼が心は人々の知らぬ間に亡び、人々は彼と朝日照り炊煙棚引き親子あり夫婦あり兄弟あり朋友あり涙ある世界に同居せりと思える間、彼はいつしか無人の島にその淋しき巣を移しここにその心を葬りたり。
国木田独歩 源おじ 青空文庫
三本の木の株で組み立てられた竈の飯釜の下からは楽しげな炊煙がなびいている。
寺田寅彦 小浅間 青空文庫
山の麓に見ゆるは土河内村なり、谷迫りて一|寰区をなしことさらに世と離れて立つかのごとく見ゆ、かつて山の頂より遠くこの村を望み炊煙の立ちのぼるを見てこの村懐かしくわれは感じぬ。
国木田独歩 小春 青空文庫
露領時代のままの駅逓が或る林中に幽かに薄紫の炊煙を立てているのも見た。
北原白秋 フレップ・トリップ 青空文庫
浅黄色なる炊煙ゆる/\立昇りて半眠れるが如き景色なり。
夢野久作 白くれない 青空文庫
九月九日謙信は重陽の佳節を祝した後、夕方例の如く古詩を誦しつつ高地を漫歩しつつ遙に海津城をのぞめば炊煙異常に立ちのぼっている。
菊池寛 川中島合戦 青空文庫
作例 · 標準
炊煙の匂いが、村の煙突から漂ってきた。
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夕方には、立ち上る炊煙が夕食の準備ができていることを示していた。
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彼は、いつも穏やかな炊煙で満ちていた祖母の台所を思い出した。
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